扇(扇子)を見ているとこころが広くなる気がします。なぜか不思議な力が扇にはあるようです。私は京扇子(京扇堂)の白扇九寸を愛用していますが、洗練された美しさからか、なにかしら、ゆとりを感じるのです。

扇は古くから世界にあるといいますが、私たちが見る扇子、薄い板を重ね、端を要でとめて紙を折りたたんだような洗練された形になったのは、日本独自なものだそうです。日本人の感性ってすごいと思いました。

さて、こころが広くなる気がするのは、この開き方に秘密があるようです。扇の開く角度は、ほとんどのものが約120度で、この開きに末広がりをイメージするらしいです。そして、約120度というのは円のちょうど3分の1。そこに扇子の黄金比率のようなものがあるらしいです。確かに、90度ほどだと少し狭い感じがしますし、120度を超えると落ち着きがありません。絶妙なんですね。

私たちの眼の視野は、大体200度位あるそうですが、実用域は120度位なのかも知れません。以前、「遠望視」の箇所でも類似のことを述べました。視野狭窄に陥らぬよう、扇子や遠望視によって眉間と額を緩めて、こころと眼、両方の視野を広く、ここも豊かになりたいものです。

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