「ヨーガ」か「ヨガ」か

「ヨーガ」と「ヨガ」、世間ではどちらかというと後者のほうが通りが良いみたいで、「ヨーガ」というと「洋画?」、「ヨガ?」などとといわれることが多々あります。

このあたりを整理しておこうと思います。
もっとも古く日本に伝わったヨーガは仏教の行法としてのもので、「瑜伽」と音写され、日本での仏教の伝統としての発音は「ユガ」とよみます。
では、中国語ではどうでしょうか? 仏教が伝わった頃の中国語(classical chinese)の音は残っていないので明確なことはいえませんが、現代中国語(北京語)としての「瑜伽」は発音記号で記すと、”yújiā”(ユジャー)か “yúgā”(ユガー)です。英語の場合の”yoga”の発音記号は”jóuga”または”jéuga”と記し、発音は「ヨーガ」に近いものです。
ヒンディー語の場合は、語尾の母音は発音しないために、「ヨーグ」と聞こえます。そして、古典サンスクリットでは、 “o”は長母音なので、「ヨーガ」となります。
つまり、「ヨガ」という音は、言語学的にはなく、日本での一種の俗語形が定型化とたものと言えます。

先日のNHK「公開すこやか長寿」、放送ではカットされていましたが、収録の場では「ヨーガとヨガはどう違うんですか?」という質問が入っていました。その時私は、以上のことをふまえた上で、「正しくはヨーガといいますが同じものです。」と答えさせて頂きました。
ことばは生きていますから、いろいろ変化があるものですから、当然ですね。

※これは、Facebookのノート(2011年9月1日)に掲載したものです。FBをされていない方のために、少し修正して再掲しました。
※「瑜伽」の題字は、真言宗御室派の大僧正・周藤苔仙上人によるものです。