「ゆっくり生活」を心がける

都会の喧騒を離れて地方へ行った時など、「時間がゆっくり流れてるな~」と感じたことありませんか?そう感じたときは、体内意識内の時計が進んでしまっていたときです。

私たちは、何かのリズムの中で生活しています。心臓の鼓動や脈拍、呼吸のテンポなどからはじまって、歩いたり、食べたりする身体のすべての動きにもリズムがあります。

それが、私たちの生活習慣によって、いとも簡単に狂ってしまうのです。
こうしたリズムは、ある程度の幅の中であれば問題は少ないんですが、忙しさや世情にひっぱられて、こころの居場所が見つからない、心が亡くなった状態(忙)となりやすいのです。

食べる時、話す時、歩く時、日常の所作がはやくなってませんか?

体内意識内のリズムは、放っておくと進んでしまうことはあっても、
理想的な状態に、ゆっくりと落ち着くことはあまりないんです。
もし、ちょっと「ゆっくりとしたい」、最近「あくせくしているな」
と感じるようなことがあれば、是非、「ゆっくり生活」を心がけてみましょう。

おすすめは、以前お伝えした遠望視も効果的ですが、洗濯物を干したり畳んだり、
散歩等、日常の作務の中にも有効なものが沢山あります。

でも、いちばん核心となるリズムは呼吸です。呼吸さえ安定的な理想的な状態に
落ち着かせることができれば、おのずと良い状態に戻すことができます。
お腹を使ったゆっくり呼吸、なめらか呼吸を意識してください。

玄関の靴をそろえるてみるのも効果的。
あるお寺に次のような広報ポスターがありました。

はきものをそろえると 心もそろう。 心がそろうと はきものもそろう。
ぬぐときに そろえておくと     はくときに 心がみだれない。
だれかが みだしておいたら     だまってそろえておいてあげよう。
そうすれば きっと 世界中の    人の心も そろうでしょう。

拙著 『心を鍛えるヨーガ』より