私がインドのヨーガだと思っていたものが、実は100年程度の歴史であり、古典ハタ・ヨーガと西洋的体操法の混交ということを話してきました。
では、私たちが行っているヨーガはどういうものなのでしょうか?やはり体操なのでしょうか?
結論からいうと、雄弘ヨーガはダイナミックな現代ハタ・ヨーガのアーサナをひとつの手段とした、呼吸を重視した静的な禅ヨーガなのです。それは佐保田鶴治祖師がヨーガ禅と表現されたことと、お寺出身である仏教者でありながら、インド学者、思想家であったということが、自ずとその出自を語っています。
また、これが重要な点なのですが、日本には古来より仏教の伝来に伴うなう内面的(スピリチュアルな)実践がありますが、密教や禅も、本来はインドのヨーガに起源するものです。鎌倉時代以降に民衆に近づいた仏教のお念仏やお題目も元々は古代インドのマントラに由来する実践作法です。
日本人は古来より仏教に触れることによって、精神面をゆたかにし、文化を構築してきたという歴史があります。こういうことから、仏教を通したヨーガ的行法、感性が根付いているともいえます。弓道や茶道にも禅的要素が強く入っていることを考えると、日本人は知らず知らずにヨーガの空気の中にあったといえるでしょう。
また、雄弘ヨーガの創始者である先代雄弘師(番場一雄師)は、先日亡くなられたB.K.S.アイエンガー師とは深い信頼関係にあり、現代ハタ・ヨーガの影響を強く受けてますが、雄弘ヨーガは欧米経由のヨーガではなく、インドからいわば直接的に伝来されたヨーガが基本となっています。
西洋経由のものだと、その影響をより強く受けることになると思いますが、雄弘ヨーガは日本の伝統文化という素地の上に、インドから直接にヨーガを導入してまとめられたものです。
これらを整理すると、雄弘ヨーガとは、①自分を見つめて真の自分の姿を見出し、絶対的な解放を目指すというインドの古典ヨーガ(『ヨーガ・スートラ』のヨーガ)の思想を中心として、②後世の古典ハタ・ヨーガの思想と実践、③さらには、現代ハタ・ヨーガにみられるダイナミックな実践を統合して取り入れて、④日本人の感性に合うように仕上げられた日本的なヨーガだということです。
次回は、雄弘ヨーガの音楽性について記したいと思います。



