生命の神秘~インド菩提樹~

ナーランダー菩提樹比較-
去年、震災復興祈願として、仲間とインドを訪れた。

そこで立ち寄ったナーランダーには、1999年3月に師匠である父と訪れた際に一緒に写真を撮った大きな菩提樹があったのだが、昨年訪れた際にも、同じ場所に立っていた。「あの時の菩提樹がここにある!」と、いたく感激したものである。

そして数日後にブッダガヤの金剛宝座で行った震災復興法要、この時も菩提樹の力、エネルギーを強く感じ、こういうことがきっかけとなって、「インド菩提樹」を育てたい、と思うようになった。それから、必死に入手方法を調べ、とあるご縁を頂いて、我が家に鎮守としてやってきた。
震災復興法要(於:マーハーボーディ寺院・金剛宝座)の動画はこちら
菩提樹株分20130418 (1-)
インド菩提樹は熱帯性なので、露地植えすると冬には枯らすことになるので、鉢植えのままだ。
いろいろと気遣うことは多いが、インド菩提樹(クワ科イチジク属)は日本の寺院にある菩提樹(シナノキ科シナノキ属)とは異なり、交配なく挿し木で子孫を増やすことができる。
落葉前の3月頃に枝を切り落とし、水に刺しておくと自然と発根し、それを植木に植えると子株ができるのだ。

昨年、自宅でやってみて見事越冬し、今年はさらに大きくなった。去年の株分け-根付いたこんなに簡単であれば、と思い、今年は多くの子株をつくった。そのうち何株かを仲間に育ててもらおうと、嫁がせたが、事はそう簡単ではなかった。

自宅用にと作った子株は全滅し、嫁ぎ先でも何株かは枯れてしまったという。あるものは無事育ち、またあるものは残念ながら枯れてしまった。これは一体どういうことなのだろうか。人知を離れた何かが働いているように思えてならない。

もっとも、素人がやっているわけだから、仕方のないことは承知しているのだが、そこにはどんな秘密、真理が隠されているのだろうか。そう思いつつ、今年もインド菩提樹を眺めている。