学生レポートの紹介②

引き続き、佐藤 結芽さんのレポートを紹介します。
①を読まれた方からは、自分たちが実践しているヨーガ(雄弘ヨーガ)と自分の体験を代弁しているようだと、感激されてました。
次回③が最終回になります。

東洋大学赤羽台キャンバス

東洋大学赤羽台キャンバス


まず、最も大きな驚きは、「ヨーガは難しく、実践しづらい」という先入観が完全に覆されたことである。授業で実践されたのは、アクロバティックなポーズの完成を目指すことではなく、今の自分の身体の状態をありのままに観察することであった。「ポーズが綺麗に取れるかどうか」ではなく、「そのポーズをとっている時に自分が何を感じているか」に意識を向けるプロセスこそが重要であると学んだ時、私の中にあった「難しさ」への高いハードルは消え去った。
また、「ヨーガは女性がやるもの」「特定のポーズをとるエクササイズ」というイメージも、根本的な誤解であったと痛感した。授業を通じて触れたヨーガの背景にある思想や、実際に身体を動かす中で感じた感覚は、性別や年齢といった属性を問わない、人間としての根源的な営みに関わるものであった。特定のポーズ(アーサナ)はあくまで手段の一つに過ぎず、その目的は心身の調和を取り戻すことにある。この「手段」と「目的」の履き違えに気付いたことで、私はヨーガを単なるフィットネスとしてではなく、より深い精神的な修養法、あるいはセルフケアの技法として捉え直すことができるようになった。このパラダイムシフトこそが、本授業における最初の、そして最大の収穫であったと言える。
授業の中で特に実践的な恩恵を感じたのは、「正しい呼吸法」の習得である。これまで私は、自分が普段どのように呼吸をしているかなど、意識したことさえなかった。しかし、授業で教わった呼吸法を実践する中で、いかに現代生活を送る私たちが浅く、速い呼吸を繰り返しているかに気付かされた。
深く、ゆっくりとした呼吸を意図的に行うことは、驚くほどダイレクトに精神状態に作用した。焦りや不安、イライラといった感情が渦巻いている時でも、意識を呼吸に向け、深く吐き出し、吸い込むという単純な動作を繰り返すだけで、波立っていた心が鎮まっていくのを実感できた。これは、呼吸が自律神経に直接働きかけ、交感神経優位の緊張状態から、副交感神経優位のリラックス状態へとスイッチを切り替えてくれるからであろう。
この変化は、授業の時間内だけに留まらなかった。日常生活においても、ふとした瞬間に自分の呼吸が浅くなっていることに気付き、その場で修正することができるようになったのである。以前であれば、課題に追われたり人間関係でストレスを感じたりすると、無意識のうちに身体が緊張し、呼吸を止めてしまっていた。その結果、慢性的な疲労感や身体の凝りに悩まされることが多かった。しかし、正しい呼吸法を身につけてからは、日常的に酸素を身体の隅々まで行き渡らせるイメージを持つことができ、結果として以前よりも疲れにくくなったと感じている。呼吸が変われば、身体が変わり、心が変わる。この連鎖を身をもって体験できたことは、私の生活の質(QOL)を大きく向上させる要因となった。

〜③につづく〜