新年、あけましておめでとうございます。
昨年一年は私自身、雄弘ヨーガの実践によって守られて過ごすことのできた一年でした。本年はこうしたご加護を多くの方と分かち合える年となるように一層、励むつもりです。
「慈悲喜捨」は四無量心といわれ、慈悲喜捨の各想念を念じることによって、自他共に安穏な気持ちを引き起こす瞑想のひとつです。四無量心は仏教の実践として知られますが、『ヨーガ・スートラ』でも、「楽、苦、善行、悪行等を対象とする慈、悲、喜、捨を想念することから心の静澄がある」説かれています(YS1-33)。
呼吸と身体をフルに使い、そして両者の融合へと導くヨーガの実践は、自ずと集中力を養い、心を穏やかな境地へと導いていきます。その時に幸福感、充足感に包まれるのですが、四無量心の瞑想では、それをそのままにぜず、慈悲喜捨の各無量心を起こして念じる心の実践をいいます。ヨーガの実践で体験した安穏をかみしめて、他へと廻向するともいえるでしょう。
怒りを沈静させ、生類を愍み、その幸福を喜び、すべての人に平等であり、執着しないように心を制御するという四無量心の瞑想は、『ヨーガ・スートラ』では、それによって心の静澄が得ることができると説いています。長い歴史を通じて心の探究をしてきたヨーガならではといえるでしょう。
皆様方に今年一年、皆様方により多くのご加護がありますよう、安穏な気持ちを引き起こして身心の安寧へと導かれますよう祈念しております。
雄弘ヨーガの指導者は全身全霊で指導させて頂いています。
本年も、どうぞよろしくお願い申し上げます。
※今回の筆文字は雄弘ヨーガの原点を再確認する意を込めて、先代瑜祗雄弘 番場一雄師のものを使用しています。
平成二十九年丁酉正月元旦